アルトコイン「ネム」の概要

ネム(NEM)はアルトコインの1つで、2017年11月7日時点の時価総額は1,800億円以上と、仮想通貨全体で第8位となっています。


ネム(XEM)の価格

ネムの通貨単位はXEM(ゼム)です。(この通貨単位は、ビットコインの「XBT」という表記と同様、ISO 4217による通貨コードの表記法に従ったものと思われます。詳しくは「ビットコインの単位」を参照)


ネムは2015年3月のリリース以降、2017年の初めまで1XEM=1円以下の状態が続いていましたが、2017年2月後半から価格が上昇し、8月終わり頃に30円以上の最高値を記録した後、2017年11月現在は20円前後となっています。


Zaifより】


ネムの特徴

ネムはイーサリアムと同様、ビットコインのブロックチェーン技術をベースとしながらも、いくつか改良を加えたものとなっています。

①プルーフ・オブ・インポータンス (PoI)

大きな特徴の一つが「プルーフ・オブ・インポータンス (Proof of Importance, PoI)」という独自の方式を採用していることです。


「プルーフ・オブ・インポータンス」とはどのようなものかを理解するために、まずはビットコインのシステムを振り返ってみましょう。


ビットコインのシステムの場合は、「ブロックチェーンのしくみ」で解説したように、膨大なエネルギーを要する計算を行った者(マイナー)がブロックを生成し、その作業に対する報酬として、新規に発行されたビットコインが与えられます。この作業をマイニング(採掘)と呼び、このような「作業量に応じて報酬が与えられる仕組み」を「プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work, 以下PoW)」と呼びます。


このシステムは一見公平なようにも見えますが、マイニングが過熱するにつれて、膨大な計算を行うために高性能のマシンや多大な電力が必要となりました。そのため電力のコストが安い中国などの地域へのマイニング企業の集中が起こり、より多くのリソースを投入できる大企業マイナーが利益を得やすい状況になってしまいました。


これに対しネムのシステムでは、作業量に応じて利益が得られるPoWではなく、「ネムのネットワーク内における各ユーザーの重要度に応じてブロック生成・報酬受け取りの確率が高まる」という方式を採用しています。この方式を「プルーフ・オブ・インポータンス」(以下、PoI)と呼びます。


ネムのネットワークにおける「各ユーザーの重要度」は複雑な計算によって測定されるのですが、重要な要因となるのが保有しているネムの残高取引量です。各ユーザーについてXEMの保有量や取引額、取引の相手などに基づいて「ネムネットワークにおける重要度スコア」が数値化され、重要度スコアが高いユーザーほどブロックの生成に成功する確率が高くなります。すなわち、ネットワークを積極的に使う人ほど重要度スコアが上がり、利益を得やすくなる仕組みになっているのです。

②発行量について

ビットコインと異なるもう1つの点が、XEMは全発行量(8,999,999,999XEM)がすでに発行済みであるという点です。そのためブロックの生成に成功してもXEMの新規発行は行われず、ブロック生成作業に成功した者が受け取る報酬は、各取引に含まれる手数料のみです。ビットコインのブロック生成は「マイニング(採掘)」と呼ばれるのに対し、ネムのブロックの生成は「ハーベスティング(収穫)」と呼ばれます。


「XEMの保有量や取引量に応じてユーザーの重要度が上がり、ハーベスティングの成功率が上がる」という仕組みによって、資金力のある一部の大企業が利益を得やすいのではなく、ネムをよく利用しネットワークに貢献する人ほど利益を得られるようになっています。このような重要度に応じたハーベスティングの仕組みが、ネムの最大の特徴といえるでしょう。


XEM(ゼム)を購入できる取引所

ネムネットワークの基軸通貨であるXEMは、以下の販売所・取引所で入手できます。


  • Coincheck
  • Zaif

追記(2018/2/19) コインチェックにおける不正送金事件について

2018年1月26日、コインチェックにおいておよそ580億円相当の仮想通貨ネムが不正に送金される事件が発生しました。

コインチェックにおけるネム不正送金 発生から現在までのまとめ

2018.01.29

コインチェックは一時ビットコイン以外のすべての通貨の出金を停止していましたが、2月13日、約半月ぶりに日本円の出金のみ再開しました。コインチェック公式サイトによると、13日の日本円の出金額は401億円に上ったということです。

コインチェックで半月ぶりに日本円の出金再開

2018.02.13

コインチェック 13日の日本円の出金額が401億円に

2018.02.14

しかし、ビットコイン以外の仮想通貨の出金再開の時期や、不正送金の被害を受けたネムの元保有者への補償の具体的な時期などについては、2月19日時点で依然明らかになっていません。